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同志社講座

日本近現代史に学ぶ
 「21世紀の天皇制と皇室」

保阪 正康
定員に達しましたので、受付を締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。

天皇制はこれからどのように変化するのだろうか。あるいは皇室はいかなる形で社会に位置付けられるのだろうか。改めてその存在と意味を考えてみたい、というのがこの講座の目的である。同時に過去の歴史を振り返りつつ、現在を見つめ、さらにその将来を予想しようとの狙いも含んでいる。天皇制は私たち国民の意識や生活規範と重なり合っているが故に、正面からきちんと見据えながら、幾つかの視点をもって歴史の視点で考えてみるべきだと思う。

講師
保阪 正康 (ほさか まさやす) 
ノンフィクション作家・評論家 日本近現代史研究者
   
1939年札幌市生まれ。1963年同志社大学文学部社会学科卒。1972年『死なう団事件』で作家デビュー。2004年個人誌『昭和史講座』の刊行をはじめ一連の昭和史研究により菊池寛賞受賞。2017年『ナショナリズムの昭和』で和辻哲郎文化賞を受賞。近現代史の実証的研究を続け、これまで約4000人の人々に聞き書き取材を行っている。立教大学社会学部兼任講師、国際日本文化研究センター共同研究員などを歴任。現在、朝日新聞書評委員などを務める。近著『昭和史の核心』(PHP研究所/2022)、『Nの廻廊 ある友をめぐるきれぎれの回想』(講談社/2023)、文藝春秋で「日本の地下水脈」連載中。ラジオ出演月曜「 NHKラジオ・アーカイブス ~声でつづる昭和人物史」。

日程
開催回開催日開催時間
第1回2023年10月20日(金曜日)13:30~15:00
第2回2023年11月17日(金曜日)
第3回2023年12月8日(金曜日)
第4回2024年1月19日(金曜日)
第5回2024年2月16日(金曜日)


第1回 10月20日(金)「天皇制とはどういう意味か」
日本の天皇制は、ヨーロッパなどの皇帝などとは多くの点で異なっている。つまり権力は武家政治が担うにしても、権威をもってこの国の文化、伝統を守るという役割を果たしてきた。むろんそのバランスが歪んだ時もあったが、本質的にはこの分立が日本の知恵ともいうべき遺産であった。それがどのように崩れたのか、そのプロセスを改めて整理した上で天皇制のあり得べき姿を見つめてみたい。

第2回 11月17日(金)「明治維新と天皇制の関係」 
日本の明治維新は極めて曖昧な形で始まった。権力と権威の分立を壊し、権力のもとに権威を引き込んだ。そうしなければ政権の掌握が行えないという政府の要人たちは、新しい組み立てに各種の見方を抑える形で、大日本帝国憲法を作り、国家の行く末を決めていった。天皇を統治権、統帥権の総覧者として存在させることで、実際には臣下のものがその権力を振るうことになった。そこに矛盾が生まれた。

第3回 12月8日(金)「近代史の中の天皇制を考える」 
大日本帝国が目指したのは軍事を主導とする軍事大国であった。そのために軍人が極端なまでに支配の中心に立ち、軍事で一切を動かしていくという、極めて危うい国家になった。天皇はその意思がいかなるものであったにせよ、ピエロのような役割を演じられていかなければならなかった。こういう天皇を分析することは、明治天皇と睦仁という二つの側面で見ていく必要がある。皇室を見つつ、神権化天皇の実態を探ってみる。

第4回 1月19日(金)「現代史と新感覚の人天皇制」 
平成の天皇は、それまでの天皇の行動指針を大きく変えた。「国民とともにある」を自らの人間天皇の第一要件とした。その意味では、新時代の天皇像を自らも作り上げていく意思を示したとも言えるように思う。加えて大日本帝国憲法下のルール(終身在位)をあっさりと変更したものになった。そういう試みは天皇の主体的な判断とされるのだが、ここにきて天皇も明確に意思を表すことが、当然の世論作りが進められた。

第5回 2月16日(金)「21世紀の天皇、そのあり得べき姿と皇室」 
21世紀の天皇の姿はむろん19、20世紀の姿とは異なっていく。最も大きな変化は、天皇も皇室も大いに発言するようになったことである。三笠宮皇女の結婚に見られるように結婚という式も庶民と変わらなくなり、その生活感覚は庶民と同じレベルになっている。このことは良いことであると同時に、皇室の大衆化の始まりでもあり、その行く末を案じる声も当然起こっている。これからの天皇制は全く新しい形が生まれるのかもしれない。

より理解を深めるための  -保阪先生推奨書籍-
『秩父宮-昭和天皇弟宮の生涯』 
   保阪正康(中央公論新社/2000)
『昭和天皇』
   原武史(岩波書店/2008)
『「昭和天皇実録」の謎を解く』
    半藤一利、御厨貴、磯田道史、保阪正康( 文藝春秋/2015)

開催概要

回数全5回
日時・会場2023年10月20日、11月17日、12月8日、2024年1月19日、2月16日(すべて金曜日)
13:30~15:00
同志社大学東京サテライト・キャンパス セミナー室
〒104-0031 東京都中央区京橋2丁目7番19号 京橋イーストビル3階
「東京」駅八重洲南口から徒歩6分 、地下鉄 東京メトロ銀座線「京橋」駅 6番出口から徒歩1分。みずほ銀行脇の入口からお入りください。
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受講料お支払い15,000円 一括のみ 
お支払い初回の受付でお支払いください。
資料当日配付いたします。
定員52名  
お申込み締切り9月14日(木)17時
抽選結果は受講生には受講票を、受講いただけない方には結果通知を郵送します。
抽選9月15日(金)
受講票・抽選結果のお知らせ9月20日頃の発送を予定しています。
受講に関するご案内
●お申込み方法
定員に達しましたので、受付を締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。
●お申込み受付・受講確定
  • 各講座にお申込み締切り日を設定しています。該当日までに定員以上のお申込みがあった場合は、抽選を行い、受講生を決定します。
  • お申込み締切り日は、各講座の開催概要欄でご確認ください。該当の締切り日に満席でない場合は、満席になるまで受付いたします。
(注)欠員待ちは行っておりません。
  • 受講が決まりましたら「受講票」を郵送します。受講票の到着をもって受講確定といたします。
(注)受講票は1講座1枚です。受講当日、必ずお持ちください。
●受講料のお支払い
  • 受講料は初回の受付でお支払いください。
  • 各講座とも受講料は全回分(一括)です。
  • 会場受付でのお支払いは現金のみです。
  • いったん納入された受講料は返還いたしませんのでご注意ください。
  • 初回をオンデマンド形式で受講される場合は、事前振り込みが必要です。該当の方には、別途ご案内を差し上げます。
●キャンセル
  • お申込み後に受講を取りやめたい場合は、同志社大学東京オフィスに電話にてお知らせください。
●修了証
  • 受講の講座を全回出席された方に修了証をお渡しいたします。
●教材
  • 講師指定の教材(書籍など)を各自でご用意いただく場合があります。講座の開催概要をご確認ください。
●その他のお願い
  • 受講日当日は、受付にて「受講票」をご提示いただきます。
  • 受付は講座開始の30分前から開始いたします。
  • 講義中は携帯電話の電源を切るなど、他の受講者にご迷惑とならないようご注意ください。
  • 講義の録画、録音、写真撮影は禁止です。(講師が許可した場合を除く)
    オンデマンド受講においても同様です。
  • お申込み時にお届けいただいた住所やメールアドレスなどに変更がある場合は、速やかに同志社大学東京オフィスまでご連絡ください。
  • 他の受講生、講師の連絡先はお教えできません。
  • 自然災害や講師の事情など不測の事態の際には休講などの措置を取らせていただく場合がございます。

●オンデマンド(ビデオ録画データ)による受講について
同志社講座は、同志社大学東京サテライト・キャンパスにおいて対面形式で開講いたします。ただし、不測の事態の際にオンライン形式に変更する場合があります。また、受講生のご事情によりオンライン形式をご希望される場合は「オンデマンド受講」でご受講いただけます。
■オンデマンド受講について
  • オンデマンド受講とは、会場での講義を録画し後日に受講用のURLと配付資料をメールにてお送りするものです。講座日に会場に来ることができない場合にご利用ください。
■オンデマンド受講に関するご注意
  • 受講にはパソコンやタブレット、スマートフォンなどが必要です。
機器はインターネットに接続されている必要があります。
同志社大学東京オフィスでは、機器の貸出しや技術支援はできません。ご了承ください。
  • オンデマンド受講用のURLは第三者に共有しないでください。
  • 講座の録画・録音は禁止です。
■オンデマンド受講を希望される場合のご連絡
  • 初回をオンデマンドで受講されたい場合は、お申込み時にお申し出ください。受講料の事前振り込みをご案内いたします。
  • 2回目以降は該当講座の3日前(休業日を除く)までにご連絡ください。該当講座日の翌日以降(休業日を除く)にオンデマンド受講用のURLと配付資料をメールにてお送りします。

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