'23年8月21日 更新
源氏物語54帖の中でも夕顔の巻はとても人気がある、ミステリアスな巻です。たとえば最後まで光源氏と夕顔の君は、互いに素性を明かしません。けれども文章の端々から、二人の人柄や環境などが垣間見えます。あからさまには言わないが分かる人には分かる、これは現代の京ことばにも当てはまります。京都人の見方で読み進めてみましょう。
源氏物語を楽しむ「夕顔の巻を読む」
岩坪 健 同志社大学文学部 教授源氏物語54帖の中でも夕顔の巻はとても人気がある、ミステリアスな巻です。たとえば最後まで光源氏と夕顔の君は、互いに素性を明かしません。けれども文章の端々から、二人の人柄や環境などが垣間見えます。あからさまには言わないが分かる人には分かる、これは現代の京ことばにも当てはまります。京都人の見方で読み進めてみましょう。