観光・文化とまちづくり、そして人文知の諸相
昨今の焦眉の急となっている「オーバーツーリズム」という課題。これを一朝一夕の付け焼刃ともいえる処方箋で解消することは、困難のように思われます。誰もが苦慮するこの問題の根源もある意味では多様です。しかし、一方で誤解を恐れずにいえば、観光振興のための取り組みを、経済政策や商業政策に委ね、いわゆるタイパやコスパを重要視してきたことに、その責任の一端があるのではないでしょうか。すぐに役立つことを求め、経済効率を最重視することから脱却し、豊かな人文知とリベラルアーツの視点を大切にした文化の継承を忘れることなく新たな創造をも視野に入れた、「22世紀に生きる子どもたち」のためのまちづくりと観光が今こそ求められなければならないということをともに考えてみませんか。
講師
井口 貢 (いぐち みつぐ) 同志社大学政策学部・総合政策科学研究科 教授
1956年滋賀県生まれ。彦根東高校、滋賀大学経済学部、同大学院経済学研究科修了後、岡崎女子短期大学助教授、岐阜女子大学助教授、京都橘女子大学教授を経て、2017年より現職。2019年、都市計画法・建築基準法制定百周年、都市計画推進事業感謝状授与(国土交通省)
各回のテーマ
第1回 5/16 |
反・観光学—柳田國男から、「しごころ」を養う文化観光政策へ 柳田、さらには宮本常一や司馬遼太郎らの言の葉を通して、現代につながる彼らからの警鐘を考える。 |
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第2回 6/6 |
深掘り観光のススメ―読書と旅のはざまで 旅の重みは、言葉の重みであり、それは読書の重みにも通じつながるという点から考える。西田幾多郎、五木寛之、村松友視、山出保、京都、金沢、鎌倉・・・・。 |
第3回 6/20 |
昭和歌謡と人文学の季節 ー 昭和100年と戦後80年のなかで 歌い継がれていく歌謡曲は大衆文化の華であり、歌詞が詩となってその行間を駆けて昇華し、曲は編曲によって変容、歌手の歌は唱となって化学反応を起こす京都フォークなどを中心に考える(「街」と「女ひとり」、「戦争を知らない子どもたち」と「戦争は知らない」・・・)「空も飛べるはず」と高山、松本 |
※各回の表題は、ここ数年で京都の版元(ナカニシヤ出版)から上梓した拙著三部作に基いています。そして各回のまとめとして、大学入試で使用された過去問から考えたいと思います。
開催概要
日時 | 第1回 2025年 5月16日(金) 第2回 2025年 6月6日(金) 第3回 2025年 6月20日(金) 15:00~16:30 |
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会場 |
同志社大学東京サテライト・キャンパス セミナー室 ※「東京」駅八重洲南口から徒歩6分 、地下鉄 東京メトロ銀座線「京橋」駅 6番出口から徒歩1分。みずほ銀行脇の入口からお入りください。 Map |
受講料 |
1回 3,000円 (3回 9,000円) ※1回のみの受講、途中からの受講も可能です※教材費は含みません |
お支払い | ・初回の受付でお支払いください。(クレジットカードおよび現金でのお支払いが可能です) ・いったん納入された受講料は返還いたしませんのでご注意ください。 |
定員 | 52名 |
お申込み締切り |
5月8日(木) 17:00 ※この日満席でなければ、引き続きお申込みを受付けます。 |
抽選(満席となった場合) | 上記締切日までに定員以上のお申込みがあった場合は、抽選にて受講者を決定いたします。 |
受講確定 (抽選結果のお知らせ) |
受講確定(抽選の場合あり)のお知らせはお申し込み時にいただいた連絡先メールアドレスあてに、5月9日(金)以降の通知を予定しています。5月13日(火)までにメールが届かない場合は東京オフィスまでお問合せください。なお、欠員待ちは行っておりません。また、受講票の発送はございません。 |
受講に関するご案内 |
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お問合せ先 |
同志社大学東京オフィス(平日 9:00~17:00) TEL:03-6228-7260 E-mail:ji-toky1@mail.doshisha.ac.jp 受講に際してのご要望(座席指定や車いす誘導など)がございましたら、お問合せください(場合によってはご希望に沿えないこともありますので、予めご了承ください)。 |